長く働ける職場というのは仕事内容よりも、人間関係が良いところだと思っています。
特に仕事の指示を受ける上司と気が合わず、嫌いな状態になると、仕事がとても進めにくい状態になりますし、毎日がストレスになりますよね。
実際私も嫌いな上司がいました。
- 目を見て話してくれない
- ちょっとでも理解が遅いとイライラしてくる
- 頻繁に怒鳴る
- 言葉が冷たい
という感じで、特に怒鳴る人が嫌いだった私は、いつのまにかとにかくその上司と関わりたくないと思うようになり、本当は仕事の事で聞きたい事があっても聞かなくて済む方法を考えたり、周りの人に相談して進めたりしてました。
しかし、そのやり方では仕事の速度や精度が落ちるし、常に苦手意識がある状態で上司と接し無くてはいけないので毎日がストレス。
そこで嫌いな上司とどう付き合えばいいのか、克服するまでに実践したことをまとめました。
嫌いな上司の観察と情報収集
嫌いだからと言って、関わらないようにしていてはいつまでたっても関係は改善しません。
敵の攻略方法を見つけるために観察と情報収集が大切です。
他の人への対応を観察
私の場合、怒られた時に、自分の能力や実力が足りないからだと単純に思い詰めてしまっていたのですが、本当にそれだけが問題なのか、他の人への上司の対応を観察してみたら、まったく自分と同じかそれ以上に怒られてる人がいることに気が付きました。
「自分だけじゃなかった!」
と当時とても安心したことを覚えています。
また冷たい物言いも基本的に人によって差が無い事がわかりました。
上司も人なので自分の話をすぐに理解してくれるいわゆる「お気に入り」な人はいて、その人に対しては態度が違うようでした。
ただその違いも他の人と段違いというわけではなく、少し物言いが優しいかも?という感じで、単純に信頼度が違うだけで、えこひいきという感じはしませんでした。
- 人見知りのよう
→新しく入ってきた人とはあまり目を合わせないようだった。そういえば自分はチームに配属されて数ヶ月。納得な感じだった。
- 言葉が冷たい
→端的に言おうとしているだけで悪気があるわけではない。女性社員には一応言葉を選んでいるようだった。
- 頭がいい
→上司なんだから当たり前じゃない?と思うなかれ。世の中には頭の悪い上司もいますからね。今回の私の上司は頭が良く、その結果理解が遅い部下には強く当たる傾向があった。
- 基本的に忙しい
→自信のチームのプロジェクト以外の他の部署や社長直属の何かに巻き込まれているよう。なのでイライラしやすいような精神状態のよう
と、嫌いだ!と単純に思っていた上司の態度に理由があることがわかってきました。
観察した結果、上司も普通の人だ!と思ったのです。前より上司のことが理解できて、冷たい物言いをされてもショックは少なくなりました。
ただ、「怒鳴って怒る」ことだけはどうしようもなく、これを防ぐには「自分が怒られない」ようにするしかないということもわかりました。
上手く接している人の意見を聞く
怒られないようにするには、
上司にあまり怒られていない人=上司と上手く接している人
に話を聞くのが最短と考え、相談に行きました。
話を聞いた結果、上司が怒るポイントは以下にまとめることが出来ました。
- 目的、意図を履き違えている
- 適切な言葉を使えていない
- 要点をおさえられていない
- 自分の意見を持っていない
- 体調不良
むむ。
まとも!!
怖がって距離を置いていたせいで見えなかったですが、上司が怒るポイントはほとんど一般的なビジネス書を読めば出てきそうな項目ばかりです。
克服できそうな気がしてきました。
効果があった上司との付き合い方
体調が悪そうな時は相談は避ける
体調が悪い時に何か決断をしてもらうと、あとで判断がひっくり返ることがあったり、機嫌を損ねることも多いので避けます。
でもどうしても判断してもらわなくてはならないときは、
- 体調を心配するような声掛けからスタート
- 相談、確認事項は最低限の内容(あれも、これもと確認しない。本当に今日絶対に確認したいことに絞る)
という2点を守って話しかけました。
その結果、結果体調が悪いからといって理不尽な対応を上司から受けることはありませんでした。
上司の状況をある程度把握
細かなスケジュールというよりは、
- 今週は忙しいのか、忙しくないのか
- 主要な業務の他に、何か別の部署やトップダウンの課題に巻き込まれていないか
というような、ざっくりとしたレベルで上司の状況を把握します。
特に2.のような主要な業務とは別の他の課題に巻き込まれている場合は、上司も心の余裕がなくなっている状況なので注意が必要です。
自分の相談する内容や業務が上司と共通の認識で優先度が高ければ、遠慮なく確認に行くのですが、優先度が低く、終了期限に余裕があるのであれば、少なくとも2.の状況が落ち着いてから持ちかけるようにしました。
自分で状況を把握しきれない時は、周りの人から情報をもらうのも手です。
それでも、上司の状況がわからないようであれば、相談事の要点だけ伝えて、いつ頃都合が良いか直接聞きました。
結果、「やり直し」となる事がほとんどなくなりました。少し上司の意図と違っても、上司側に心の余裕がある程度ある状態で臨んでいるので、少し議論に付き合ってもらい、その場で解決出来るという状態でした。
会議は長くて30分
30分という時間はとてもあっという間なので、効率的に会議を進めることが必然的になります。
この短い会議には以下のようなメリットがありました。
- 忙しい上司に煩わしい印象を与えない
- 長い時間の会議を1回/週するより、短い時間の会議を2回/週 やったほうが効率が良い
長い時間のミーティングは集中力が落ち、余計な議論になる可能性もでてしまいますが、30分であればその時間もないので、進行がスムーズです。また何かもう少し議論すべき、となったとしても、一度会議を終了し、次回判断してもらうに必要な情報を集め自分の考えを持って望んだほうが、最終的な判断を得るまでの時間が短くて済みました。
更にこの方法を続けていると、私との会議はきっちり終わるという印象が強くなり、忙しい時でも会議を断られる事が他の人より少なくなりました。
ちなみに、効率的な会議の進め方については、世の中にいろいろと書籍が出ているものを参考にしていただければ良いと思いますが、私が実践したことは以下になります。参考までに。
- 会議目的をはっきりさせる(相談なのか、確認なのか 等)
- アジェンダは必ず用意する
- (前回から話が続いているようであれば)前回の振り返り(特に決定事項と課題)を最初に必ずする
- 今後のタスク、アクションを確認する
- 議事録を必ず書く
資料で伝えることはシンプルに
資料はできるだけシンプルにし、基本的には言いたいこと(確認したいこと)は1ページあたり1つにしました。
また、上司が良く気になる言葉づかいについては、必ず同僚に1度は見てもらうようにしました。
使用する言葉の中には、特定の業務やプロジェクトで定義されている言葉もあったりするので、日本語の正しさはもちろんですが、そういった特殊な言葉についても認識が間違っていないかをチェックしてもらうようにしました。
そして、実際の会議では、上司との会議に使用するものは要点を絞った資料とし、詳細資料は別で作り必要に合わせて共有出来る状態にして望みました。
結果、言いたいことがわからないと怒られることも無く、もっと詳しく知りたいと言われた場合は適宜細かな資料を見せて、スムーズに会議を進めることが出来ました。
まとめ
上司をよく観察し、自分が一番嫌だということを避けるために付き合い方を変えると、結果的に上司の信頼を得ることが出来ました。
実践したことはビジネス書にも掲載されているような内容ですが、重要なのは上司の性格や特性に合わせて気にするポイントや成果物に対して注意を払うことです。
今回例にあげた上司は、性格に難はあるものの、基本的には論理的に物事を判断するまっとうな上司でしたが、観察した結果どうにも出来ないようなタイプ(単純に意地が悪い、ひねくれてる、セクハラなど)であれば、克服する方法を考えるより、異動や転職を考えることも一つの手だと思います。
嫌いな上司の下で働くのは本当にストレスが貯まるので、早めに手を打つことをおすすめします。